ぱんだの徒然日記

無二ぱんだが料理やスマホ、スイーツ、感じた事を紹介する雑記ブログ

「タコピーの原罪」がなぜ注目を浴びたかのか、抱えている闇と考察

スポンサーリンク

スポンサーリンク

少年ジャンプ+で「タコピーの原罪」という漫画家タイザン5氏が描いたコミックが話題沸騰中だ。

上下巻の紙媒体が発売され完結、さらにTwitterで火がつきwebで一話ずつ読んでいた読者が買い求め殺到しているコミックである。

 

コミックの表紙の上巻には小さな少女が顔中に殴られた痕を作り半泣きしながら指切りげんまんのポーズをしつつ赤いリボンをつけており、下巻では金髪の少女が号泣しながら指切りげんまんをする構図となっている。

 

上巻は3月4日発売、下巻は4月4日に発売されています。

タコピーの原罪 上 (ジャンプコミックスDIGITAL)

タコピーの原罪 下 (ジャンプコミックスDIGITAL)

察しが良い人であれば、何をテーマに書かれたコミックなのか判る人もいるだろう。

 

今日はこのコミックが何故人気になったのか、その謎とぱんだが考える考察を述べてきたい。最後まで付き合ってくれたら幸いだ。

 

*注意 このコミックには暴力的な描写と精神を抉る内容があるため、フラッシュバックが起きる恐れがある人、またそういった描写が苦手な人は読まない方が良いです。

 

タコピーのあらすじ

上巻の表紙に描かれた少女は主人公の「しずかちゃん」

 

主人公である「しずかちゃん」の家庭は父は家を出ていき母子家庭。母親は風俗店で生活費を稼いでいる。そのため、しずかちゃんと一緒に居られる時間もなければ、しずかちゃんへのほんの少しの変化に気付ける心の余裕が無い。食事は近くのコンビニで何かを買ってこいと言わんばかりのお金のみ。痩せている。

 

タコピーとは、自分達が持つ道具を使い誰かをハッピーにさせようという母親から教えを受けて色々な宇宙を旅し、地球という惑星を選んでやってきた蛸にしか見えない宇宙人で、蛸に見えるからタコピーとしずかちゃんが名付けた。

 

このタコピー、年中頭がお花畑で善意しか感じ取れない残念さが、この重苦しいテーマにおいて狂気じみており「しずかちゃん」をハッピーにさせようと行動を起こす様子が自分勝手なサイコパスに見えとても歪んでいる。

 

もう一人の主人公「まりなちゃん」の家庭は父母ともに健在だが、父親は風俗に通いつめており家庭を放棄している。母親は「まりなちゃん」に父親の愚痴を聞かせ苛立ちを八つ当たりする日々。

まりなちゃんの言葉から、母親が愚痴っている内容の8割は風俗店で夢中になっている相手の女性に対して悪意と罵声を浴びさせていることが伺える。

 

原罪とは

聖書において人類の祖、アダムとイブが食べてはいけないと言われていた禁断の木の実を食べてしまった人類で最初の罪を指す言葉。

 

タコピーの原罪とは

しずかちゃんとタコピーは公園の土管で出会い笑顔を一切見せない彼女に笑って欲しくて、あの手この手と道具を使いしずかちゃんを笑顔にさせようと奮闘するが全て裏目に出ている。

タコピー星ではとある掟が2つ存在するが、タコピーはその掟を破り人を殺めてしまうところからきていると感じる。

また原罪はタコピーが彼女を「笑顔」にしたくて行った行動を指す言葉のようにも捉えられる。

 

重いテーマであり現実世界にもある救いようがない問題をテーマに、狂気の沙汰であるタコピーとしずかちゃん、まりなちゃんに「幸せ」は訪れるのかどうか、ぜひあなたの目で見届けてあげて欲しい。

 

Amazonの電子書籍版はこちら>>タコピーの原罪 上 タコピーの原罪 下

 

 

 

さて次になぜこのコミックが人気になったのか、その背景を考えてみる。

 

娯楽として捉える事が出来る平和の象徴

現実にも存在するテーマを扱っている作品だが、あくまでコミックの世界だけの事だと線引きをし、ただただその後の展開を追う心理は、実際にそういった家庭環境になった事がなく、どこか遠い世界の出来事だと感じドキドキと怖さを娯楽として見ている人が増えた点であろう。

 

冒頭に注意事項を記載したが、幼少期に同じような出来事に遭遇、または友人から聞いたことがある人にとってこの「タコピーの原罪」は一線を引く事が出来ない内容だ。

トラウマでもあり、その時の出来事、記憶に一瞬で戻りかねないほど、具体的でリアルな描写。

 

このコミック、少年ジャンプ+というwebサイトがTwitterという場所で人気が爆発したというのも罪深いものがある。

というのも、Twitterに登録し住んでいる方々、通称ツイ民は、陰キャ(陰気なキャラクター)が多く何かしらの闇を抱えている層がいて、リアルで面と向かって対等なコミュニケーションが出来ない愚痴や不満、家族に話せない内容をTwitterという媒体を使い吐き出しているのが特徴的だ。

 

令和になりコロナ禍で在宅勤務を余儀なくされた人々がTwitterに初めて触れ登録をした事で、今まで陰キャだったTwitterに*陽キャ(陽気なキャラクター)が混ざり、現在のTwitterは混沌を極めている。

*陽キャとは、時にインスタグラムに生息しており自己肯定感が高く面と向かって対等なコミュニケーション能力が高い人達、会話を好む人達を指し示す総称。(もっとも、インスタをやっている人達は陰キャ、陽キャと区別しておらず、もっぱら区別して呼んでいるのはツイ民だけである)

 

話が逸れたが、コロナ禍以降発散できないストレスがふつふつと溜まり、欲望をそのまま爆発させる描写のコミックがニッチなジャンルとして一部の層にウケていたものが、ここ数年はニッチではなくなってきている気がする。

 

最近媒体先を移行したことで人気になっている「十字架のろくにん」もその一つであろう。いじめを受け両親と弟を殺害された兄が、かつて戦時中に暗殺部隊にいた祖父から人体の構図、手段を教わりグロい描写で残虐な復讐を行うコミックもその一つだ。

 

たかがコミックと割切って考えれば良いのかもしれないが、人の奥底に悪いことだと抑え込まれている悪意、または暴力性を歪んだ思考で正当化し行うことを良しとする意識が増えている時代が、良いのか悪いのかリアル世界を反映しているようでならない。

 

先日、海外の俳優ウイル・スミスが妻を侮辱されたことで司会者を平手打ちしたニュースに、海外メディアは夫ウイル・スミスに暴力はいけない許されることではないと、とある団体から退去させられた件で話題になったが、日本では妻を侮辱されたのだから平手打ちして当たり前、よくやったと称賛された背景にも危惧して欲しい。

 

抑え込まれた感情はどこかで必ず爆発する。だからこそ定期的に少しずつ発散していかなくてはならないのだが、叩いたらどうなるか、暴力的なシーン、言葉を全国民が見えるテレビから排除したことにより、禁断の実を手にしているような錯覚、破ることへの背徳感、日常で得る事の出来ない不安、ドキドキ、喪失感を「娯楽」として楽しむ意識が生まれていることに、理性を持ち正常な倫理観を教える場は避けられないところまで来てしまっているのではないだろうか。

 

おりしもタコピーの原罪のしずかちゃんとタコピーが出会う1話のシーンで登場人物に声を吹き込みドラマ仕立てにして楽しむさまは、捉え方によっては公開処刑を楽しむようにも感じられる。

 

さて暗い話になってしまったので、違う方向から。

タコピーの原罪は無料で読める?

このコミックが無料で全巻読めるかどうかですが、出たばっかの最新コミックは一か月無料登録で読めると謳っている全ての媒体において読めません。

初回登録特典として、1ポイント1円の換算で600ポイントほど貰えることが多く、それを消費して電子書籍を買う形となっています。

 

発売記念として少年ジャンプ+では4話まで無料で読めます。

「タコピーの原罪」1話はこちら>>公式サイト少年ジャンプ+より

 

まとめ

ストレス発散で抑制された感情を爆発させる手段に、いびつな感情として発散させるのではなくもっと良い解決策があれば……と起きてしまった後に後悔しても遅いので、勇気を振り絞って行動に移してみた結果が必ずしも良い方向に行くとは限らない、という事をこの「タコピーの原罪」では伝えているようにも感じました。

 

頭がお花畑のタコピーが試行錯誤する行動には、第三者視点でこうしたら良いんじゃない?と善意で意見をいってくる不特定多数の人を反映しているかのよう。

 

叶うなら、いじめや誰かを叩くことが正当だと思い込んでいる歪んだ思考にいきついてしまう背景、心の余裕のなさがコミックの中のフィクションで片付く世の中になって欲しいと切に願わずにはいられない。

 

 

最後までお付き合い下さりありがとうございました。

ではまた。

タコピーの原罪 上 (ジャンプコミックスDIGITAL)タコピーの原罪 下 (ジャンプコミックスDIGITAL)